三井ゴールデン・グラブ賞

「どうやって越えていこう」 しんどいときこそ考えて、楽しむ 佐藤輝明選手(阪神タイガース/2025年度受賞)

2025年度、本塁打王と打点王の“打撃二冠” を達成し、セ・リーグMVPに輝く活躍で阪神タイガースのリーグ優勝に貢献。守備でも安定した守りから三井ゴールデン・グラブ賞を初受賞した佐藤選手に受賞の喜びや、向上する守備への想いを聞いた。

(2025年11月27日インタビュー)

自身の成長を感じる
念願の初受賞

─阪神タイガース2年ぶりのリーグ優勝、そして、三井ゴールデン・グラブ賞受賞おめでとうございます。まずは受賞の感想をお聞かせください。

ありがとうございます。矢野(燿大)元監督の時代から「三井ゴールデン・グラブ賞を受賞できるように頑張れ」と激励されてきたので感慨深いです。昨シーズンは失策も多かったのですが、今シーズンは大きく減らすことができました。自分自身の成長を感じることができた1年でした。

佐藤輝明選手

─昨シーズンの失策数は23、今シーズンはわずか6ですね。大きく減らすことができたのは、なぜでしょうか。

僕の場合、ほとんどが送球エラーでした。だから捕り方から送球へと一連の流れを意識して取り組むようにしたんです。特に捕球動作に意識を向けることで、改善できたんだと思います。試合前にはノックを受け、捕球から送球への連携を確認する作業を必ず行いました。試合前のノックはこれまでも行っていたルーティーンでしたが、基本に忠実に動くことを積み重ねたことで、技術が向上したのだと思います。地道な練習を続けていると、あるとき、何かのきっかけでグッとプレーが変化するんですよね。

たとえばジャイアンツ戦で、三塁線への打球を捕球して一塁へと投げたプレーは、捕って投げての連携が非常に上手くいき、自分でも印象に残っています。我ながら良いプレーができたのではないかと思っています。

チームで磨く「守りの阪神」

─今回、佐藤選手だけでなく、タイガースから7名もの選手が三井ゴールデン・グラブ賞を受賞されました。まさに阪神の「守りの野球」が体現されている結果だと思いますが、いかがですか。

甲子園のグラウンドは土で球がイレギュラーに弾んだり、強い浜風も吹いたりするので、決して守備がしやすい球場ではないんです。そんななかでも、チームから7人も三井ゴールデン・グラブ賞を受賞できたのは、今のチームの強さがそのまま表れていると感じます。岡田(彰布)前監督から藤川(球児)監督に代わって、チームのなかで“自分たちで考えて野球をする〟という姿勢がますます形になってきました。そのチームみんなで助け合うという気持ちのなかで、自然と守備も向上したのだと思います。

─今後の課題は。

上手い選手を参考にしながらも、自分の形を作り上げることで、送球を安定させて、もう一度三井ゴールデン・グラブ賞が獲れるように頑張っていきたいです。

佐藤輝明選手と平田豊彦さん

─最後に、読者やプロ野球選手を目指す子どもたちに、メッセージをお願いします。

上手くいったときはそれを楽しみ、上手くいかないときも、「どうやったら上手くなるんだろう」と考えながら、楽しみを見つけて、楽しみながらやってほしいです。僕はしんどいときであっても、どうやって乗り越えられるのか考えるのが好きなんです。ネガティブな場面があっても、楽しむ気持ちがあれば乗り越えられます。ぜひ楽しんで頑張ってください。

聞き手

平田 豊彦(ひらたとよひこ)さん
三井住友建設
経営企画本部 顧問

佐藤選手は真面目で実直な好青年という印象で、的確な受け答えに感動しました。受賞にあたっては、基本に忠実に日々を積み重ねてきた姿勢が成果につながっているのだと感じました。来年もさらに活躍して野球界を盛り上げてくれることを期待しています。

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