選手インタビュー 〜受賞者特別インタビュー〜

写真:小久保裕紀(こくぼ・ひろき)選手(2010年度受賞/福岡ソフトバンクホークス)1971年10月8日生まれ。和歌山県出身。青山学院大学から1993年ドラフト2位で福岡ダイエーホークスに入団。2004年に無償トレードによって巨人に移籍したが、2007年よりホークス(福岡ソフトバンク)に復帰。現在はキャプテン、4番として、同チームの要の選手のひとり。

第39回 三井ゴールデン・グラブ賞受賞

一瞬に全身全霊をかける

福岡ソフトバンクホークスのリーグ優勝に貢献し、また主将としてチームメイトから絶大な信頼を集めている小久保裕紀選手。昨年パ・リーグ最年長で、15年ぶり2度目の三井ゴールデン・グラブ賞を受賞した。小久保選手はまた、広範囲に社会貢献活動を行っていることでも知られている。40回目となる今年の同賞の発表に先立ち、自身の信念や震災に対する思いなどを語っていただいた。

(2011年7月6日インタビュー)

昨年、三井ゴールデン・グラブ賞を受賞された感想をお聞かせください。

小久保 実は一昨年、受賞に自信があったのですが、残念ながら選ばれずに悔しい思いをしました。それもあったので、昨年は賞をいただけてよかった。

三井広報委員会がこのような賞を提供していることについてはいかがですか。

小久保 意義のあることだと思います。1995年にも二塁手でこの賞をいただきましたが、あのとき僕は、まだ守備はそれほど上手くなかったと思います。

写真:小久保裕紀選手

守備では、普段どんなことを意識されていますか。

小久保 派手なファインプレーではなく、アウトにできる打球は確実にアウトにするということ。でも、それをきっちりこなす自信のない時期が長くありました。そのときに守備コーチから「守備はやればやっただけ上手くなる」と教わり、その後死ぬほど練習を積み重ねて、今やっと自信が持てるようになりました。

今年、三井ゴールデン・グラブ賞は40周年です。小久保さんの年齢と同じです。

小久保 そうですか。この記念すべき年に40歳でぜひとも獲りたいですね

メンタルトレーニングでプレッシャーを克服

けがをしないようシーズンを過ごすために何か心掛けていますか。

小久保 僕は2003年にキャッチャーとの接触プレーで、ひざの前十字靱帯を切ってしまいました。ただ、試合中のけがは全力プレーの結果なので、ある意味運が悪かったと割り切れるんです。でも練習中の不注意によるけがとか、風邪をひいて調子を崩すとか、そういうことは絶対にシーズン中は起こさないと決めて体調や行動を常に管理しています。

  • 写真:昨年、小久保選手は一塁手として三井ゴールデン・グラブ賞を受賞(写真提供:福岡ソフトバンクホークス)

    昨年、小久保選手は一塁手として三井ゴールデン・グラブ賞を受賞
    (写真提供:福岡ソフトバンクホークス)

ここで打たなくては負けてしまうという場面のときなど、プレッシャーに負けないための秘訣はありますか。

小久保 僕はもともとプレッシャーに弱いんですよ。それを自覚したので、どうすれば強くなれるのかということを課題にメンタルトレーニングを開始しました。もう10年近くやっていますが、この2〜3年でやっと成果が感じられるようになってきました。

緊張しなくなったということですか。

小久保 いいえ、試合中は緊張します。ツーアウト満塁、打ったら逆転だけど自分が打たないと負ける、といったような場面に立つと、やはり「打たなくては」と思い、鼓動が早くなったり呼吸が浅くなったりします。ただ、その身体状況を克服すればいいので、緊張そのものが悪いわけではない。今では緊張しても、落ち着いている自分をつくり上げることができるようになったということです。

逆にミスをしてしまったときはどう対処しますか。

小久保 ミスをしたときはもちろん反省しますが、マイナスの気持ちを引きずったまま次の試合に入るのが一番よくありません。僕としては、その日のうちのいいことも悪いことも夜の12時を過ぎたらスパッと忘れ、次の日のことしか考えないような癖をつけています。

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