三井ゴールデン・グラブ野球教室

表彰式インタビュー

守ることと打つこと同じように重視

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チームへの貢献が最優先一球でも多く全力で捕りにいく

─前回、2014年12月の本誌取材の際、正面の打球は苦手とおっしゃっていましたが、変化はありましたか。

今でも正面の打球は苦手です(笑)。僕だけではないと思いますが、まっすぐ転がってくる縦の距離感を見極めるのは難しい。少し左右にずれてくれれば、自分も動きながらボールがどういう風になるかが見えます。ただ真正面の縦の距離感は、早いのか遅いのか打球速度が掴みにくく、どうなるかわからない。芝生と土で跳ねることもあり、自分自身が固まって動けなくなることもあります。正面のボールは、今でも難しいと感じます。

─日本球界のセカンドの顔である菊池選手。菊池選手にとって、三井ゴールデン・グラブ賞とはどんな存在でしょうか。

幼い頃から三井ゴールデン・グラブ賞に憧れていました。年齢が上がるとともに守備のスペシャリストが獲る賞だとわかり、プロになった時に「一度は獲りたい」と思うようになりました。ただ狙うものではなく、チームのために一球でも多く全力でボールを捕ることが最優先で、試合数を重ねて、その結果として選んでいただける賞だと思います。

たとえ離脱したとしても120試合以上は出場してチームに貢献し、ボールを捕ってアウトにする、その先にあるご褒美が三井ゴールデン・グラブ賞ではないでしょうか。これからも目標は失策ゼロ。ただし、目標達成のために消極的なプレーはしないと決めています。

小野澤委員長よりトロフィーを受け取る菊池選手

小野澤委員長よりトロフィーを受け取る菊池選手

─この度、新井新監督が就任されました。チームリーダーとして来シーズンに懸ける想いを教えてください。

新井新監督には、現役時代も引退されてからも、お世話になっています。僕のことも良くわかってくださっているので、今までの監督とはまた違う野球の話ができるのではないかと楽しみです。

監督と選手という線引きはきちんとしつつ、監督と若手選手たちをつないでいきたいと考えています。監督の意向を若い彼らに伝えながら、チーム一丸となれるようにパイプ役に徹していきたいと思います。

菊池涼介選手と池田和さん

菊池 涼介 ( きくち りょうすけ )

武蔵工大二高から中京学院大を経て、2011年ドラフト2位で広島東洋カープに入団。守備力を活かし、13年から10年連続で三井ゴールデン・グラブ賞を受賞。16年にはNPB史上初となる最多安打と最多犠打をマーク。17年にはベストナインを獲得し、WBC日本代表に選出。20年にはシーズン守備率10割を達成。21年に東京オリンピックで金メダルを獲得。今シーズンはセ・リーグ史上初の100本塁打&300犠打を達成。攻守ともに日本球界を代表するプレーヤー。

聞き手

池田 和 ( いけだ かず ) さん
王子ホールディングス
サステナビリティ推進本部 広報IR部長

憧れの菊池選手。優しい雰囲気の中、強い芯を持たれていてとても素敵でした。取材では、高い技術力に甘んじず、日々基本を大事に、努力されている姿に感動を覚えました。来年の11年連続の三井ゴールデン・グラブ賞受賞を期待しています。

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